2015.10.24
地産地消では地域は救えない。商品券を配るよりも仕組みづくりが大事。

金谷がある富津市では、富津市プレミアム商品券がつくられ、スーパーや商店街にはその旗やポスターが貼られています。
最近では、どの地域でも作られているようですし地域振興券は珍しくなくなっているかと思うのですが、簡単に説明すると、市内の取扱店で使える金券で、1万円で1万3,000円の買い物ができ、還元率30%となる商品券です。目的としては、市外やチェーン店でお金を使うのではなく、市内の商店街にお金がたくさん落ちるように作られた、と思われます。

一見すると、
・町の利用者はお得に買い物できる
・商店街は費用をかけずにお客を増やせる
と悪くないように見えますが、みなさんはどう思いますか?

また、地方や地域活性している地域だと、地産地消や町で買い物しよう、という意識が比較的強いように思います。
(地産地消というと、若干本来の言葉の意味とずれそうですが、他に良い言葉が思いつかないので「地元/地域での買い物=地産地消」としています)

個人的には、一時しのぎにしかならず、場合によっては成長意欲を欠いて地域の成長を阻害する面もあるんじゃないか、と思います。
では、どういった形が望ましいのか、そもそも地産地消の何がいけないのか、考えをまとめておきます。

地産地消は一時しのぎにしかならない

以前に、ネットで買い物したときに「なんで町のスーパーで買い物をしないのか」という話になり、「確かに」と思って理由を考えてみたのですが、一番の理由は単純で「町のスーパーのほうが高く、ネットのほうが安いから」でした。
(補足で伝えると、全てネットで買い物するのではなく、2ヶ月に1回程度まとめて買い物をするときにAmazonやLOHACOを使っています)

値段を細かく比べているわけではないですが、ネットで買ったほうが安くて、持ち運びもなく楽で、時間帯も気にせず買い物できるので、断然便利なんですよね。野菜などの食品はスーパーで買いますが、トイレットペーパーなどは大きくて持ち運ぶのはやや手間ですし、買い物しているときには忘れていて買い損ねることも多いですし。

話を戻して、ネットではなく町のスーパーで買い物することがなぜ一時しのぎにしかならないか、というと、町での買い物が「サービスの質の良さ」からではなく「町の人の善意」によって行われるからです。プレミアム商品券で言うと、「商品の良さ」ではなくて「お買い得」だから商品券で買い物しているだけです。

前者は善意がなくなれば買い物は減る、後者はお買い得感がなくなれば買い物は減ります。
もちろん善意で買い物することは何も悪いことではないですが、善意に頼っている状態だとその善意がなくなったとき(例えば住人が減る、住人の所得が減って安さを求めるなど)に立ち行かなくなります。
金谷には善意に頼って商売している人はいないですし、善意で町で買い物する文化もないですが、そういった善意で成り立っている地域も少なからずあるんじゃないかと思っています。

また、プレミアム商品券に関しては、財源の元は国民の税金なわけで、一部の国民に数千円ほど還元されただけです。人件費や企画にかかった費用を考えれば税金の無駄遣いのように感じます。数千億円の財源でもっと別の取り組みができたんじゃないかなと。もちろん景気減速を止める即効性のある策が他にあるかというと、ぱっとあるわけでもないので何とも言えないのですが。

とりあえず、地域活性に少なからず携わる立場としては、一時しのぎではない形で、商店や事業者のサポートをしていきたいなと思っています。

大事なのは稼ぐ仕組みをつくること

では、どうするのがいいか、というと、稼ぐ仕組みを新たにつくるしかない、と思います。

スーパーは訪問介護と手を組んで老人向け訪問販売

人口が少ない地域のスーパーであれば「訪問販売で客単価を上げる」など効果があるんじゃないかと。
家から出るのが大変な老人には有難いサービスですし、町の治安向上や住人の健康状態の把握にもなりますし。スーパーと訪問介護で提携することで、訪問の手間は減り、訪問介護の営業にもなって結構いい気がします。

他の案だと、地域でつくった野菜であれば「ブランドを高めてネットで定期販売」は定番ですがやってみる価値あるかと思います。
定期販売で配送日を固定し出荷量も決めていればネット販売の工数は比較的少ないはずです。

個人向けオーダーメイドで工場の空きを埋める

二次産業や加工など営んでいるお店であれば「オーダーメイド」を売りにするのも面白いと思います。
日本酒やビールを作っているのであれば、小ロットで個人や企業が気軽にブランドを作れるような仕組みを用意してあげれば、作ってみたいと考える人はいるかと。自分で地ビールのブランドを作れたら、自分なら絶対に利用したい!
簡単に言ってしまえばOEMなのですが、知識がない個人や企業が相手であれば、どうすれば美味しい商品になるか、より売れる商品になるか、などコンサルもできるので、そういった点で売上を上げることもできそう。

個人が農家に生産を委託し野菜ブランドを作る

そもそも一次産業でも十分使えそうで面白いなと思いました。
自分で農作物のブランドを作りたい、と思っても、農業は正直興味ない、という人もいそうなので、どんな農作物を作りたいかヒアリングして、その要望に合わせて農作物を作り、商品名からパッケージ、ロゴを作ってあげるととても面白そう。都内にいるサラリーマンが自分で野菜ブランドを気軽に作れたらやってみたいとか思う人いるのかなと。100人いなくても数人いるだけで農家1人が十分に生活できる収入にはなるはず。

自分で思いついたように書いたのですがこれに近いモデルはあった気がするので、ターゲット選定、いかにお洒落にするか、作ったブランドが実際売れるか、売れるためのサポートがどの程度できるか、などを深堀りしていくともっと面白くなりそうです。

仕組みづくりでもっと頑張ろう

後半は話が大分逸れてしまったのですが、少し考えるだけで地方の商店や企業が稼ぐためにできることはまだまだ山ほどあると思うのです。
この記事なんて1時間かからず書いていて、稼ぐ仕組みやビジネスアイデアをもっと出そうと思えば、まだまだたくさん出てくるはず。

地産地消で町で助け合うことも大事です。
町で買い物をしたほうが楽しいというポジティブな気持ちを持たせることが出来ていればそれはネットにはない付加価値です。善意で買い物することに否定的な意見を書きましたが、その行為が他人に押し付けられたわけではなく自発的であれば全く問題ないと思います。

とりあえず、地方で稼ぐ仕組みってまだまだあるな、とアイデアが色々と生まれたので、そのアイデアをもっと活かしていこうと思います。

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山口拓也

山口拓也

まるもオーナー兼WEB担当です。WEBメディア運営の仕事もやっています。マンガと将棋と海外旅行が好きです。